イフ ユウゥ……

「私・・・ね。マリクくんに引き止めてられて分かったの。私もマリク君のコトが、好きです!」
私からの告白。その言葉に驚きと喜びの不思議な感情が垣間見える。
「や、やだなぁ…先に言われちゃった。えっと…これじゃあ、ボクの男としてのメンツがたたないよ。本当に、良いの?」
「ふふっ、良いのよ。もう心決まりました。遠くからわざわざ私を追いかけて来てくれたんでしょ?マリクくんを放って置ける訳ないじゃない。」
「ありがとう、ちゃん…… もう二度と離さないよ。」
そう言って彼はそっと優しく包み込むように、私を抱きしめる。彼は私の顔に顔を近づけ、吐息がかかる距離で目を細めつつ告げられる。
「目…瞑って?」
「…うん。」
そっと口付けをする・・・
短いようで、長い長いキス。
「・・・ん、フ!?」
すると、突然大人のキスに変わる。
初めてだけど、暖かい暖かいキス。進入してくるそれを必死で受け入れようと、彼のそれを真似て合わせようとする。
・・・
・・・
・・・
(マリクくん……)
少し目を開けてみると、僅かに開いていた彼の瞳。視線が絡み合う。深い深いキスと彼の吸い込まれそうな瞳で、さらにクラクラする。
ちゃん、ボク決めた。結婚しよう!!兄さんと姉さんにも紹介したい。」
私の想いとは真逆に、突然の提案をしだす。
「えっ、ちょっと気が早いんでは?」
「そんな事ない。さぁ、おいで。ボクの未来のお嫁さん。」
「うん/// でも結婚はまだまだ先だからね。」
「・・・わかった。でもボクは待ってるから。ちゃん、大好きだよ」
頬にキスをされつつ、にこりと微笑んでくれた。




それから私たちは付きあうことになった。
クラスは隣同士で家も隣同士。
なんか一緒にいるのが運命だったかのような隣り合わせの毎日。
でも家のことは私がここに住んでいることを知っていて越して来たみたいだけどね。
私はマリクくんと付き合っていることを、獏良くんにも正直に伝えた。
彼は何一つ悲しげな顔もせず、逆に祝福さえしてくれた。
まるでこうなることを知っていたかのように………
獏良くんからキスされたことは、もう何も言わない。
聞かなくても、彼の気持ちは分かる。
それに今でも………ホラ。

友人の獏良くん

恋人のマリクくん

そして


ね?
こうして一緒にいられるんだから。



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